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ニューカッスルとサンダーランドの関係について、はじめにお読みください


いきなり矛盾したことを言うようですが、このサイトは、 ニューカッスルとサンダーランドの対立関係を煽ることを目的にしたサイトではありませんし、 無理にニューカッスルを憎むことは、本当にサンダーランドを応援することに必要なことではありません。

ニューカッスルについて語る時に、FTM (F*ck the Mags)とか、Sc*mという、 ニューカッスルに対する罵倒語がたまに飛びますが、 「お約束」と思ってください。 以下に、サンダーランドとニューカッスル・ユナイテッドの「お約束」について 説明致します。

おそらくイングランドで最も敵対的なものが、 タイン&ウェアダービーとして知られています。 だが、だからといって、相互憎悪だけで片づけられないのも事実。

何故これほどニューカッスルが憎たらしいかというと、 同じ土地にあり、絶対的に敵わない人口、都市の規模、 カネの規模、借金など恐れずに選手と監督に投資する太っ腹さ、 そして生まれた数多のスター選手達、そういうのの全て、これがまた更に憎たらしいです。 だって、ノースイースト最大のチームは、どうあがいたって、 サンダーランドではなく、ニューカッスル・ユナイテッドなんですから。

それでもニューカッスル・ユナイテッドが「ダービーの相手」と見なすチームは、 何部にサンダーランドがいようが落ちてようが世界に唯一サンダーランドなのです。 そして、サンダーランドも何部にいようが相手がなんぼ上にいようが「ダービーの相手」は ニューカッスル・ユナイテッドただ一クラブしか存在しないのです。

サンダーランドは、出来たのもニューカッスルより先ならば、 優勝したのも先、優勝回数も多い、そして、最後にノースイーストのチームが FAカップを獲ったのも、何をかくそう、1973年のサンダーランドです。

だからこそ、サンダーランドの人々は、

「規模とデカさとカネと選手と監督とサポーターで負けようとも、
うちは決してあの隣りのデカいチームにゃ負けないぜ!」

と、サンダーランドサポは思っているし、証明してきたわけですし、 その、「規模や強さで負けようとも、心で負けてなるもんか!」という一種の、 小さい街/クラブながらも、決して後れを見せようとしない誇り高い反骨心/精神性が、 「FTM」や、様々なニューカッスルに対する罵倒句として現れているのです。

だから、心底ニューカッスルの人間を憎んでいるわけでもなく、 心底ニューカッスルの選手を憎むことが、サンダーランドのファンとして あるべき姿でもないと思っていますし、実際、そこまで憎んでる人ってあんまいないと思います。 何故なら、産業革命と炭坑と造船に囲まれてはぐくまれてきた彼らの近代の文化の根っこというのは、 まったく同じなのです。

ただし、ダーラム文化圏の中心都市であるサンダーランドと、 タイン川以北の中心都市であるニューカッスルとでは、すこし、言葉が違うので、 サンダーランドは「ダーラム特有の誇り」を持っていることは事実、そして、ダーラム文化固有のプライドは Sunderland AFCに投影されています。

マッケム(ウェアサイドの人々のこと。用語集を参照のこと)としての不屈の精神と誇りが、一連のニューカッスル罵倒に転化されてしまったものであるので、 「ニューカッスルに対する中傷」は、その罵倒の本質ではないのです。 マッケムは誇り高い人々なのですから。

夫婦でサポートするチームが違う、兄弟でサポートするチームが違う、そんな家庭はいくらでもありますし、 実は1950年代まではライバリティによる衝突は殆どみられなかったという史実があります。 ライバリティが加速したのは、60年代の造船業をめぐるタインサイドとウィアサイドの対立が フットボール面に持ち込まれてしまったからなのです。

そして後は史実をいろいろとさかのぼって街の対立の歴史をスパイスに、 Sunderland AFCとNewcastle Unitedはライバリティを さらに激烈に、そしてある程度の距離感を持って育ててきました。

サンダーランドとニューカッスルの街同士の反目の史実は、なんと 清教徒革命にまでさかのぼったのですから。

ですが、近世において文化の共通の基盤をノースイーストという共同体に求める点では 一致しており、「ノースイーストの人間」としてのプライドという「共感」は、 すべてのライバリティを超越した高い次元に位置しています。

ですから、いわば、このニューカッスル罵倒は、サンダーランドサポとしての、 「お約束」の「挨拶」または、「符丁」に限りなく近く、 あまり深刻な意味を持っているわけではないと考えます。

中には煽るのが好きなだけの、黒法被みたいなバカ、いわゆるフーリガンも存在しますが、そ れが正しいサポーターの姿ではない、というのは共通認識です。

でも、隣町のいけ好かない、フットボールのみならず、他の面でもライヴァルのサンダーランド側が「ニューカッスルのあほう死ねー!」と言ったら、 そりゃ、「サンダーランドも死ねこのクソバカ」と返してくるのは当然ですね(^^;)逆もまたしかりです。 タイン&ウェアダービーは、やっぱり、お互いにやりあいますから、相当恐ろしいもんです。

でも、私たちは、ニューカッスルのサポと選手を観たら、 恨みも何もなくっとも、「FTM」と言わずにゃおれない、街でマグサポを観たら、 「あ、スカンクが来た」と言わずにゃおられない、言われたらやり返さなきゃならない、 元マグ選手にはブーイングをしないといられない。 FTMと言わないと、ブーイングせんとメシが不味いとかそういうレベルの、 本当にお約束の世界で、あんま深い意味はないと思います。そーゆーもんなんです。

で、ここまで書いてきて、何が言いたかったかというと、

「ニューカッスルの選手は全員クソだ」とか、

「ニューカッスルなんか応援してるから人間が腐ってるんだ」

といって、無闇にニューカッスルファンや選手を中傷することは、 間違っていることである、ということです。

ましてや、その土地に育ってもいない、お約束もわからん日本人がマグこと ニューカッスル・ユナイテッドを無闇やたらとけなすのを通だと思いこむ ほど見苦しいことはありませんので、くれぐれも、 その点について、誤解のないようにお願いします。 ちなみに、「つつく」のは可です。「誹謗中傷する」と「つつく」のレベルの違いくらいは、 賢明な皆様には説明する必要もなかれかと思います。おやくそくがあるので、理不尽かつ 意味不明な相互罵倒を「楽しむ」ことができる。それが宿命のライヴァルを持つサンダーランドと ニューカッスルの関係だし、それが、宿命のライヴァルを持つチームを応援する醍醐味の一つだと思います。

それでは、「おやくそく」を理解した上で、当サイトをお楽しみください。

Trigger

P.S. 「サンダーランドにとってまったくのアウトサイダーであるのにファンになってしまった」 管理人のSunderland AFCに対する立場は、 こちらに英語で詳しく述べてありますので、一読して頂きたく思います。 (ファンジン『Wear Down South』掲載稿『How I became a Sunderland fan』より改変)

一生このクラブのサポーターにはなれないのだろうけど、多分ファンとして、フォローせずには居られないでしょう、きっと。

Wise men say, only fools rush in, but I can't help falling love with you, Sunderland!



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